「債務整理したら仕事はどうなる?」「家族にバレてしまうのか?」「ローンが組めなくなるのでは?」借金の返済に限界を感じ、債務整理を調べ始めると、こうした不安が次々と頭に浮かんでくるのではないでしょうか。インターネット上には「債務整理するとクビになる」といった情報も出回っており、何が本当なのかわからなくなってしまう方も多くいます。
結論からお伝えすると、債務整理後の生活への影響は、多くの方が心配するほど大きくはありません。正しい知識を持って手続きを進めることで、着実に借金問題を解決できます。
この記事では、債務整理のメリット・デメリットをはじめ、手続き(任意整理・個人再生・自己破産)別の特徴を解説しますので、債務整理をするかどうかお悩みの方は、ぜひ参考になさってください。
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債務整理をするメリット
債務整理にはさまざまなメリットがあり、返済面だけでなく、精神的な負担の軽減にもつながるため、多くの方にとって有効な解決策のひとつです。まずは、債務整理を行うメリットについてご紹介します。
借金の返済額が減る
共通していえることは借金で苦しんでいた生活が楽になり、借金が完済の方向へ進みます。債務整理にかかる費用を専門家に払ったとしてもご自身で返済するより返済額は安くなります。
借入業者と直接やりとりすることが不要になる
債務整理した後の借入業者とのやりとりはご依頼された専門家が代理して行いますので、直接ご自身に連絡が来ることがなくなり、ご自身から連絡する必要もなくなります。また、債務整理した後は返済をストップすることができます。
借金の不安から解放される
借金が返済できずに困っている人の多くが先の見えない借金生活に不安を抱えています。
今まで何年経っても減っていかなかった借金も完済までの時期にも目途が立ち、平穏で安心した生活がおくれるようになります。
債務整理をするデメリット
債務整理には、毎月の返済負担を軽減できるなどのメリットがある一方で、いくつか注意すべきデメリットもあります。内容を十分に理解せずに手続きを進めてしまうと、後から不便を感じる場合もあるため、事前に把握しておくことが大切です。
信用情報機関へ登録されてしまう
債務整理をおこなうと、信用情報(いわゆる「ブラックリスト」)に登録されます。実際には、返済滞納があった時点で既に登録されている可能性もあります。
信用情報への登録期間は完済後、約5年程度といわれており、その間はクレジットカードの発行や、携帯電話や家電製品等、価格が高い物の分割購入や住宅ローン、車のローンの審査が厳しくなります。なお、信用情報への登録は、債務整理を依頼した専門家に依頼しても削除することはできません。
保証人・連帯保証人への請求リスク
保証人・連帯保証人をつけている借入の債務整理をおこなうと、債権者側は保証人に対して肩代わりとして一括請求を求める場合があります。保証人・連帯保証人を借入時につけたかもしれないという方は、改めてご確認する必要があります。
銀行口座の凍結リスク
銀行からの借入がある場合で、その借入を債務整理した場合、その段階で口座が凍結されることがあります。凍結が解除されるまで預金を引き出せないため、光熱費・携帯電話の通信費等の固定費の支払いなどに支障が出ないよう、借入がない別の金融機関の口座に変更するなどの対策が必要です。
また勤務先からの給与や、年金等の受取先の口座として利用している場合も同様に借入がない別の口座に変更する必要があります。
クレジットカードが新たに発行できなくなる・使えなくなる
債務整理をした業者のカードは解約となるため、そのカードは使えなくなります。また、信用情報に登録されることからの影響で、新たにカードを作ることは難しくなります。
なお、すでに作成したカードも使用できなくなる可能性があります。ただし、現金だけで生活することにどうしても不便を感じる方は、デビットカードや事前チャージ式のカードであれば引き続き問題なく利用できますので、このような代替手段で不便性は解決することができます。
SNS等で出回っている誤った情報
SNS上では債務整理についての情報があふれております。ご自身で事前にある程度お調べになってからご相談にこられる方もいらっしゃいますが、誤った情報がSNS上では混在しております。
そのような情報を鵜呑みにしてしまい誤解を抱いたまま何年も手続きをためらっていたという方もいらっしゃいます。
以下では、問い合わせを受けたことがあるよくある誤解について紹介していきます。
債務整理をすると生活が管理され、制限されるのか?
債務整理をするとお金を管理されて、完済するまでは今まで以上に借金返済のために節約を強いられるのではないかと心配される方がいますが、そんなことはありません。
ご自身に合った適切な手続きを選択いただき、無理のない範囲で返済していくことになりますので、月々の返済額が今よりも減り生活は楽になります。
職場に知られてしまいクビになってしまう?
債務整理をすると借金をしていることがばれてしまうのではと心配される方が多くいらっしゃいます。債務整理をしたことが理由で職場には知られることはありません。
逆に、適切な手続きを取らずに借金を長期的に放置してしまった方が自宅や職場に連絡がきて知られてしまう可能性は高くなってしまいます。
借金がばれてしまう原因の多くは借金を返済できなくなったことによる「督促の手紙」や「裁判所からの通知」、「給与の差し押さえ」などです。
ローンを返済中の住宅に住めなくなる?
債務整理をすると全ての財産を失うと考えている方もいますがこちらも誤った情報です。
後述でご説明しますが、選択する手続きによっては、まだローンが残っている住宅をそのまま残して居住しながら債務整理をすることができます。
自己破産をすると選挙権がなくなる?
選挙権(投票する権利)や被選挙権(立候補する権利)がなくなることはありません。
これらは憲法で保障されている非常に重要な人権です。この権利が制限されるのは、公職選挙法に定められた非常に限定的なケース(例えば、選挙違反などの罪で刑に処せられた場合など)のみです。「自己破産をしたこと」は、該当しません。
債務整理の手続き別の特徴
では次に、任意整理、自己破産、個人再生がそれぞれどのような内容の手続きなのか、各手続きのメリットやデメリットをご説明します。
それぞれの手続きの違いを事前に把握し、ご自身に合った適切な手続きを選択しましょう。
任意整理の特徴
任意整理とは、弁護士や司法書士等の専門家が債権者と和解交渉をして、将来利息のカットや長期分割弁済などの和解を成立させ、毎月の支払額を下げることで負担を楽にする手続きです。債務整理の中で、最もよく利用される方が多いのが、任意整理です。
【任意整理のメリット】
- 家計収入や支出、財産についての資料を揃える必要がなく、裁判所が関わる手続きよりも手間が少なく、依頼者のご負担が軽い。
- 一部の会社を除外して手続きすることができる。(希望の借入業者のみ選択してお手続きができる。)
- ギャンブルや浪費といった借入れ原因でもほとんど関係なく和解ができる。
- 将来利息をカットしたうえで、長期間の分割払いとすることにより、毎月の返済額を軽減できる。
【任意整理のデメリット】
- 元金がカットしてもらえることはほとんどない。
- 一部、将来利息のカットが難しい会社が存在する(一部、和解交渉に応じてもらえない借入業者が存在する)。
- ご自身での返済の実績がない場合や取引期間が短すぎる場合は、利息のカットの条件が厳しい内容となってしまい、和解に応じてもらえないことがある。
自己破産の特徴
自己破産は、裁判所に申し立てをして、債務の免除を認めてもらう手続きです。一部の例外を除いて全ての債務が対象となります。
裁判所で免責決定を認めてもらえれば、税金や養育費等の一部の例外を除いてすべての債務が免除されることになります。ただし、借入れの原因がギャンブルや浪費である場合など「免責不許可事由」に該当する場合は免責決定が認められないことがあります。
債務額が大きすぎて返済の目処がたたない場合や、生活するだけで精一杯で返済が不能な場合などに適した債務整理手続きです。
【自己破産のメリット】
- 無職の方や収入が少ない方など、返済が不可能な方でもお手続きできる。
- 給料差押え等の強制執行を止めることができる。
- 債務減免効果が、ほかの債務整理手続きよりも一番大きい。免責決定を得られれば、税金などの非免責債権以外のすべての債務を免除してもらえる。
【自己破産のデメリット】
- マイホームを含む不動産や車、財産的価値が高い宝石や時計等は、換価処分の対象になるので失うことになる。ただし、日常生活に必要な家財道具は所持したままでOK。処分見込額が20万円以下年式の古い自動車などは残せる場合があるので財産全てが処分の対象になるわけではない。
- 一部の会社を除外して手続きすることはできない(全ての借入れが対象となる)。
- 同一家計の収支全体を裁判所に報告するため、ご家族に内緒で手続きすることは難しい。
- 住所氏名が、官報に掲載される。(官報とは、国が発行する機関紙のことです。もっとも、官報は一般の方が読むことはほとんどないといえます。なお、令和7年4月より全て紙媒体の官報は廃止されており電子化されております。)
- 免責決定を受けるまで、警備員や保険外務員など一部就けない職業がある。
個人再生の特徴
個人再生とは、裁判所に申し立てをして、債務の大幅な減額(債務額の約5分の1程まで)を認めてもらい、3~5年の支払計画を立てて分割で支払っていく手続きです。
個人再生は、自己破産とは違い、住宅を所有している場合でも、住宅ローン特約の一定の要件を満たすと、住宅をそのまま残すことが可能です。
また、免責不許可事由(お借り入れ原因がギャンブル等への浪費である場合など)があると、自己破産をしても免責が認められないことがありますが、個人再生の場合には免責不許可事由は定められておらず、お借り入れ原因が問われることはほとんどありません。
【個人再生のメリット】
- 債務減免効果が、任意整理よりも大きい。再生計画認可決定を得られれば、債務を大幅に免除してもらえる(債務額の約5分の1程まで免除)。
- 住宅ローン特約の一定の要件をクリアすると、住宅を手放さずに手続きすることができる。
- 借り入れ原因がギャンブル等への浪費の場合であっても認められることがほとんど。
- 給料差し押さえ等、債権者からの強制執行を止めることができる。
【個人再生のデメリット】
- 減額後の債務を支払い計画に従って確実に返済できるかが裁判所の審査の基準となるので、継続した収入の証明が必要。無職や収入が不安定な場合は、返済継続が難しいと判断され、手続きが認められないことがある。
- 一部の会社を除外して手続きすることはできない(全ての借入れが対象となる)。
- 同一家計の収支については全体を裁判所に報告する必要があるため、家族に内緒で手続きすることは難しい。
- 住所氏名が、官報に掲載される。(官報とは、国が発行する機関紙のことです。もっとも、官報は一般の方が読むことはほとんどないといえます。なお、令和7年4月より全て紙媒体の官報は廃止されており電子化されております。)
債務整理に関するよくある質問
Q.債務整理すると家族にバレますか?
債務整理のうちどの手続きをとるかにより、ご家族に知られる可能性が大きく異なります。任意整理は、裁判所を介さず行う手続きのため、周囲に知られてしまう可能性は低いといえます。一方、自己破産・個人再生は裁判所を介して行う手続きで同一家計の収支全体を裁判所に報告するため、ご家族に内緒で手続きをすることは難しいといえます。
Q.債務整理するのに費用はいくらかかりますか?
- 任意整理の場合は借入業者1社あたり3~5万円程
- 個人再生の場合は50~80万円程
- 自己破産の場合は30~100万円程
が実費を含めた相場となります。
任意整理は手続きをする借入業者の数や減額された金額によって事務所費用が変動します。
個人再生は、住宅ローン特則を利用することで作成する書類が増え、事務所費用も高くなることが多いです。自己破産は財産の有無によって費用が変動してきます。
このように選択されるお手続きと状況により大きく異なります。
Q.債務整理すると携帯電話の契約はどうなりますか?
債務整理をしても端末代金の支払いを完了しており、通信利用料金の滞納がない場合は、そのまま利用し続けることが可能です。この場合であれば、新規契約やキャリア乗り換えは通常通り行えることが多いです。
ただし、債務整理をすることで信用情報機関に登録されることから端末を新規で分割購入することはできなくなる可能性はあります。
また、通信利用料金滞納や、端末代金の残債があるにもかかわらず債務整理をした場合は、通信契約を強制解約されてしまうことがあります。
もっとも、任意整理のお手続きであれば対象の携帯会社を手続きから除外することが可能なため強制解約を回避することが可能です。
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか。
借金を返済することは大事なことです。
しかし、計画通りに返済ができず、何年も苦しみ悩んでいる方が借金から解放されるために債務整理という選択肢があることを知っていただきたいと考えております。
そもそも債務整理手続きを人生で経験したことのない方が多いので、不安に思われるのも当然です。
ですが、弊所でもご依頼いただいた方からは、「もっと早い段階で相談に来ればよかった」と言っていただくことがほとんどです。
~実際にご依頼いただいたお客様からのお声(抜粋)~
・これからどうしようかと思っていました。とても丁寧に対応していただき、真摯に向き合ってくれた。
・問い合わせからの対応がとても早く、手続きの流れもスムーズでした。専門的な内容を分かりやすく説明してくださり、難しい言葉もかみ砕いて伝えてくれたので安心しました。
・依頼してからは催促の電話も止まり、生活が落ち着きました。本当にありがとうございました。
このコラムを読んでいただいた皆様も、悩まれている方は、ぜひお早い段階で債務整理に強い専門家にご相談に行くことをおすすめ致します。弊所でも任意整理をはじめとした債務整理のサポートをさせていただいております。
借金の返済でお悩みの方は、是非、無料相談をご利用ください。