「リボ払いは危険だ!」という言葉は、SNSなどでもよく発信されていますが、
その本当の危険性を知っている方は少ないと感じます。
私が司法書士として、お金の悩みをお伺いする中でも、知らぬ間にリボ払いの設定になっていて、お借入れが膨らんでしまったと来所するお客様がたくさんいらっしゃいます。
リボ払いを無意識に使っていると、知らぬ間にお借入れ金額が膨れ上がってしまい、取り返しのつかないことになってしまいます。
そこでこの記事では、リボ払いの危険性を解説し、具体的にどのようにこの問題を解決していくかを解説していきます。
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リボ払いとは
リボ払いとは、毎月の支払額を「10000円だけ」など一定に抑えられる仕組みで、正式名称はリボルビング払いです。
一見すると、支払額が少ないのですが、借金が減りにくく、高い手数料(利息)が加算され続けるため、最終的な支払額が膨らみ「借金の罠」になりやすいです。
リボ払いの危険性
リボ払いの危険性について、大きく3点から解説していきます。
返済の「中身」がほぼ利息になるという仕組み
まず一つ目の危険性は、「返済する金額が多く、期間も長くなりやすい」という事実です。
多くの人が利用している「キャッシング」や「ショッピング」リボを例に出しますが、借入残高50万円、年利18.0%という、多くの方が設定する条件を考えてみましょう。
冒頭で紹介したように、毎月の支払額を「10000円」と指定すると、利息18%で50万円を借りた場合、最初の1ヶ月で発生する利息は、年間の利息を12か月で割るので、以下のようになります。
500,000円 × 18.0% ÷ 12ヶ月 = 7,500円
つまり、毎月の10000円の返済の内訳は、
となります。
毎月、1万円も頑張って返したにも関わらず、借金の元本自体はわずか2,500円しか減っていないのです。残りの7,500円は、カード会社への「利息(利益)」となります。
では、このペースで1万円ずつ返し続けた場合、完済までにどれくらいの時間がかかると思いますか?
答えは、「約7年10か月(94回払い)」です。
さらに、支払う利息の合計額は約44万円です。返済の多くが利息分に取られてしまうため、50万円を借りて、返す頃には総額約94万円を支払っている計算になります。
「月々1万円ならなんとかなる」という考えが、約8年という歳月と、元本とほぼ同額の利息を奪っていく。これがリボ払いの怖いところです。
「元本が減らない」ループと依存の心理
2つ目の危険性は、先ほどの結果として「元本が全く減らず、借金生活が長期化・固定化する」ことです。
先ほどの例では、「50万円借りて、その後は一切カードを使わずに、ただひたすら返済に専念した」という極めて理想的なパターンを想定しました。
しかし、現実はそう甘くありません。
一度リボ払いを利用し、その便利さ(=今月の支払いが少なくて済む魔法)を知ってしまうと、二度と使わないという人は稀です。友人の結婚式が重なった、家電が壊れた、今月は飲み会が多かったという事情から、「1万円だけ借りよう」と利用してしまう方はたくさんいます。
仕方のない事情があるのは分かります。
ただ、1万円を借りてしまうと、せっかく2,500円減らした元本が、1万円の追加利用で一気に増えてしまいます。割合的には、1歩進んで4歩下がるような状態です。
最大の恐怖は「危機感」を奪われること
最後の、そして最も恐ろしい3つ目の危険性は、「自分が危機的な状況にあることに気づけない」という点です。
リボ払いの最大の特徴は、「毎月の支払額を固定(低額化)できること」です。
本来、10万円、20万円という大きな買い物をすれば、翌月の支払いは苦しくなるはずです。その「苦しみ」こそが、買いすぎを防ぐブレーキになります。
しかし、リボ払いはその危機感のブレーキを壊してしまいます。
いくら使っても、口座から引き落とされるのは毎月1万円。
「リボ払いのお陰で、収支的に余裕ができた」「リボ払いのお陰で、まだ買い物できる」と偽りの安心感を得てしまいます。
ただ、「偽りの安心感」こそが最大の罠です。
リボ払いの恐ろしいところは、通帳や家計簿を見ても、毎月の支出が変わらないため、自分が多額の利息を取られている実感も、元本が減っていない焦りも感じにくくなります。
リボ払いはあなたの資産を静かに、確実に食いつぶしていきます。気づいた時には、利息だけで生活が圧迫され、身動きが取れなくなっているのです。
リボ払いに苦しんでいる方へ
上記で書いた内容を見て、改めて「リボ払いの危険性」を感じていただいたと思います。
「リボ払いは危険だ」というフレーズは最早有名なので、現在ではリボ払いという名称を使わずに、仕組みはリボ払いという支払い方法もたくさん用意されています。
こういったことは学校では教えてくれないため、「知らなかった」という方も多いです。では、そういったことを知らずにリボ払いを利用してしまい、今苦しんでいる方はどうしたらよいのでしょうか。
一括で全てを返すことができれば、1番良いのですが、それができる方は少数派です。
債務整理という選択肢
リボ払いによるお悩みは債務整理によって、解決することができます。債務整理とは、お借入の問題を解決する対策の総称で、大きく、自己破産や個人再生、任意整理の3つがあります。
それぞれの手続きを簡単に紹介します。
自己破産
裁判所に申立てを行い、すべての借金の支払義務を免除(免責)してもらう手続きです。
メリット
- 借金が原則ゼロになり、返済の負担が完全になくなります。
- 生活の再建が立てやすくなります。
デメリット
- 原則として、自宅や高価な車などの財産を手放す必要があります。
- 手続き中、一部の職業(警備員など)に資格制限がかかります。
- 国の機関紙「官報」に氏名が掲載されます。
個人再生
裁判所に再生計画を提出し、借金を原則として、5分の1程度に大幅カットしてもらう手続きです。
メリット
- 「住宅ローン特則」を利用すれば、マイホームを手放さずに整理が可能です。
- 自己破産のような職業の資格制限がありません。
- そのローンの支払い中ではない限り、財産の処分は不要です。
デメリット
- 高価な財産(清算価値)がある場合、その分だけ返済額が増える可能性があります。
- 国の機関紙「官報」に氏名が掲載されます。
- 手続きが煩雑であり、必要になる書類やご協力いただくことも多いです。
任意整理
債権者(貸主)と直接交渉し、今後の利息カットや返済期間の延長(3〜5年)を合意する手続きです。
メリット
- 裁判所を通さないため、整理する借金を自分で選べます(住宅や車のローンを外して車を残すなど)。
- 家族や職場などに、秘密で進めやすいです。
- 原則として職業の資格制限もありません。
デメリット
- 過払い金がない限り、元金そのものは減らず、減額幅は小さくなります。
- 貸主(業者)側が交渉に応じてくれない場合もあります。
- その後、利息なしの元金を3〜5年かけて完済する必要があります。
以上の3つが債務整理と呼ばれるものです。それぞれ、一言でいうならば、全部払わないのが自己破産であり、一部払うのが個人再生、利息を除き、過払い金があれば、その部分を減額して払うのが任意整理です。
上記いずれの手続きによっても、リボ払いの設定は解除され、返すべき金額を無くすないし、減らすことができます。
どの手続を選ぶかは、その方の状況によりますが、もし高額な過払い金が見込めるのであれば、任意整理をすることで、お金が戻ってくることもあります。
過払い金とはなにか
先ほど、任意整理を紹介した際に、過払い金についても言及しました。こちらもよくお問い合わせを受けるので、説明していきます。
過払い金とは、払いすぎた利息のことです。
例えば、貸金業者がお金を貸す場合の利息について、守るべき法律として、利息制限法があります。
利息制限法の利率は強行規定であり、利息制限法の上限利率を超過する利息契約は無効ですが、一方で法律が改正される前の旧貸金業法43条では、この利息制限法を超える利息であっても、債務者が任意に利息として支払った場合など、一定の要件を満たせば有効となっていました。
従いまして、多くの会社が利息制限法を超えた、出資法の利率29.2%の利息で貸付をしていました。仮に、利息制限法を超える利率で貸付をしていても、旧貸金業法43条では、債務者が任意に利息として支払った場合なのだからと、黙認されていました。
一方で当時から銀行などは、利息制限法を守っていたので、銀行の貸付では基本的に過払い金はありません。ただ、一般的に考えても、1つの利息に対して、貸金業法と出資法という2つの基準があるという点もおかしいですし、本来は利息制限法の利率が守られるべきです。
そういった事情から、裁判で争われた結果、従来から利息制限法の利率で貸し付けられるべきであり、利息制限法を超える違法な利率で取得した利息部分の金額は返還するべきという裁判所の判断が出ました。これが過払い金です。
過払い金が出るのは紹介してきた通り、法改正前の話なので、少なくとも、2010年より前にお金を借りていなければ、基本的には出ません。裏を返すと、2010年より前からずっと、借りたり返したりを真面目に繰り返してきた方は過払い金がある可能性もあります。弊所では過払い金の調査も行っております。
リボ払いの債務整理を依頼した後の流れ
弊所では任意整理を選んでいただくお客様が1番多いため、任意整理の依頼をした後の流れを例に書いていきます。任意整理をすると、依頼していただいたお借入先から、お客様の取引履歴を取得していきます。
この取引履歴を見る中で、前述した過払い金があるかどうかもきちんとわかりますので、もし過払い金があれば、しっかりと主張していきます。その後は、今までのお客様の返済実績に応じて、将来的な利息をなるべくカットしてもらう様に交渉していきます。
この交渉の条件や実績などは、事務所によって微妙に異なります。
交渉がまとまると、最終的に「いくら払うべきか?」という金額が確定します。
「いくら払うべきか?」という話がまとまったら、和解契約書として残し、毎月和解契約で決められた金額を支払っていきます。
任意整理をすると、リボ払いの時に紹介したように、返済が利息に取られてしまうということはなく、返済が元本に向かうようになります。過払い金が無かったとしても、返済が元本に向かうようになれば、お借入額はどんどん減っていきます。
従いまして、任意整理をすることで、お借入を綺麗にされる方はたくさんいます。
リボ払いの債務整理を依頼いただく際の注意点
最後に依頼をしていただく際の注意点について、書いていきます。
借入先や使っているカードを思い出せる限り、申告する
人に自分のお借入先を言うことに対して、恥ずかしさから、少なく申告してしまうという気持ちはわかります。ただ、仮に銀行からお金を借りているのに、その銀行を申告していただかないと、給与や年金として受け取っている銀行口座が使えなくなってしまう可能性があります。
また、もしその銀行で住宅ローンや車のローンを組んでいると、住宅や車にも影響が出てしまう可能性があります。我々はお客様にそういった、思わぬ不利益事項が無いように、かなり細かくヒアリングをします。
手続きをするカードは使わない。
信用情報への影響については、別の記事で書きますが、手続きをするカードは必ず解約になります。ただ、解約になるまでに時間がかかるため、しばらく使えてしまうことがあります。
「使えてラッキー!」と思い、使い続けてしまう方も多いのですが、カードを使い続けてしまうと「最終的に支払うべき金額」がいつまでも確定せず、上述した借入先との和解契約がまとまらなくなってしまいます。
勇気を持って、相談する
色々と語ってしまいましたが、1番大切にしてほしいことは、勇気を持って欲しいということです。我々も誠心誠意、お話を聞いていきますし、わかりにくい法律手続きも、なるべくわかりやすく説明させていただきます。
お客様の状況をお伺いしたうえで、1人1人にあったベストな方法を提案させていただきます。もしあなたが今、「リボ払いでお借入れが減らない」ことに悩んでいましたら、ぜひ、弊所にご連絡を下さい。
まとめ
計画通りに返済ができず、何年も苦しみ悩んでいる方が借金から解放されるために債務整理という選択肢があることを知っていただきたいと考えております。そもそも債務整理手続きを人生で経験したことのない方が多いため、不安に思われるのも当然です。
ですが、弊所でもご依頼いただいた方からは、「もっと早い段階で相談に来ればよかった」と言っていただくことがほとんどです。
借金の返済でお悩みの方は、まずは、無料相談をご利用ください。